債権譲渡登記について

ここでは、以下について解説しています。

 

1 債権譲渡登記制度とは?

2 対抗要件

3 対抗要件の特例

4 対象及び効力

5 債務者の留意点

1 債権譲渡登記制度とは?

 

債権譲渡登記制度⇒法人がする金銭債権の譲渡や金銭債権を目的とする質権の設定について、簡易に債務者以外の第三者に対する対抗要件を備えるための制度

 

金銭債権の譲渡又は金銭債権を目的とする質権設定をしたことを第三者に対抗するための要件
原則= 確定日付ある証書による
@ 債務者に対する通知 or
A 債務者の承諾

 

上記原則に対して、法人の場合に、債権譲渡登記をすればよいものとして簡便化をはかったものです。

 

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2 債権譲渡の対抗要件とは(民法第467条)

 

(1) 債務者対抗要件

債権を譲渡した場合、その債権の譲受人が債務者に対して自分が債権者であることを主張(対抗)するためには、以下のいずれかが必要です

@ 譲渡人から債務者に対して債権譲渡の事実を通知する or
A 債務者の承諾を得る

 

(2)第三者対抗要件

債権譲渡の事実を債務者以外の第三者(債権の二重譲受人・差押債権者・破産管財人など)に対して主張(対抗)するためには、
上記(1)の@通知orA承諾を、確定日付ある証書によって行わなければなりません。

 

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3 債権譲渡制度による対抗要件の特例

 

債権流動化などの目的で、法人が多数の債権を一括して譲渡するような場合
⇒ 多数に及ぶ債務者に民法所定の通知等の手続きが必要
⇒ 手続き・費用の面で負担が重い
⇒ 実務的に対抗要件を具備することは困難


そこで、
⇒ 民法の特例を制定
= 法人がする金銭債権の譲渡等については登記をすることにより債務者以外の第三者に対する対抗要件を得ることができるものとしました
= 債権譲渡登記制度

 

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4 登記の対象及び効力

(1)対象


法人が行う指名債権(金銭債権)の譲渡に限定

 

(2)効果


債務者以外の第三者との関係で、民法上の確定日付ある証書による通知があったものとみなされます

 

(3)注意点


@ 債権の存在や譲渡の有効性を証明するものではありません

A 債務者に対しては、債権譲渡の事実を主張できません。
   ⇒主張するためには。、登記事項証明書の交付を伴う通知が必要です

 

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5 債務者の留意点

 

(1)原則
@ 債権者から債権譲渡の通知を受けた場合
A 債権を譲り受けた者から登記事項証明書の交付を伴う債権譲渡通知を受けた場合

⇒ 債務者は、その後は、債権の譲渡を受けた者に弁済すればOK

 

(2)例外
弁済前に同一債権について競合する内容の通知を2つ以上受けた場合

 

@ 双方の通知が上記(1)Aによる場合
⇒ 登記事項証明書に記載された日時が先の譲受人に弁済すればOK

 

A 上記(1)@の通知と、(1)Aの通知とが競合した場合
⇒ @の通知の到達日時と、Aの通知の日時の先の譲受人に弁済すればOK

 

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